ジャパネットぴーす

場所：裏路地
人物：ピース
相手：アルマ

でしょ？そりゃあ、ただの掃除する様の箒じゃありませんから！もちろん掃除だって出来ますが、空も飛べますし、鎌に変形だって出来ちゃうんですよ！


久々に魂をたくさん狩ってご満悦の少女は
調子に乗って日が暮れてからも魂を狩っていたらしく、
さぁ帰ろうと思い箒に跨ったのだが…いつの間にか箒の精霊が眠ってしまい
その箒は、ただの掃除道具でしか無くなってしまった。
疲れ果て、暗い裏路地を夜明けまで彷徨うことに決めた少女
しばらく歩いていると、1人、うずくまっている何者かを見つけた。
少女は、彷徨っている魂では無いと判断し、何者かに声をかけた。
こちらを見た相手は、見た目は何と少女とは、そんなに年齢は変わらないであろう女の子だった。

どうやら、その女の子は道に迷ったらしい。
女の子は、どうやら少女に疑いと警戒の目を向けているらしい
…が脳みそが足りない少女には、それに気づく事が出来ず
何だか裏がありそうな笑顔で少女は女の子に話しかける。
お化けが怖いかもしれないが、お化けは全部狩ってしまったとか
この箒は鎌に変形しますとか
女の子は少女の正体が魔法使いだと思っていたため、女の子は戸惑う。

しかし、その時、不意に怒号が聞こえた。
箒の中の精霊によるものだ。
箒の精霊は滅多に怒る事の無い故に少女が驚き、怯えた。
その内容は、相手にぺらぺらと自分の事を話すな、相手の顔色を見ろ、といものだった。
少女は縮こまり、女の子に背を向け、すみませんを連発した
そして、女の子がその様子を不思議そうに見ていたので、
とりあえず箒に無線が…と誤魔化しておいた。

ここで、ようやく女の子につての質問になる。
女の子の正体は子供とは言え、吸血鬼であるらしく、少女は一歩後ろに下がった。
しかし、今までの会話からして害はなさそうなので、女の子の握手に応じた。
その手は氷のように冷たく、少女は
長時間寒い中、ここで1人でいたんだな、と判断し、女の子を暖めよう！
と両手で少女の手を握ったり、上下にぶんぶん振ったりした。

そして、夜が明けかけ、女の子は帰るらしい
少女は、あぁ、吸血鬼だからか、と悟ると、笑顔で女の子を見送り、
自分もギルドへ大目玉覚悟で戻って行った。


アルマ…(☆)私の血を吸われなくて良かったです…　
　　　　　　少しは暖まってくれたらいいんですけど…